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たかたまさひろ(著)

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たかたまさひろ(著)

No.010『怖れを捨てよう』

幸運にも、心の温かい両親のもとに生まれ、無条件に愛情をいっぱい受けて育った人は、「自分は価値のある人間だ」という自信をもち、何ごとも肯定的にとらえることができます。
自分と同様に他人の価値も認め、人を信じ、尊重し、愛することができるから、自分もまた人から愛されるという、いい循環が自然に生まれます。

では、親に愛されなかった人は、どうすればいいのでしょうか。
人間は弱いもので、まず自分が誰かに心から愛されるという経験をもち、その喜びを実感できなければ、なかなか他人を愛することはできません。

幼い子供は、親に頼らなくては、生きていけません。親の存在というものは、自分の世界のすべてであり、生死にもかかわる重要な問題です。
その感覚を引きずったまま、大人になって社会にでると、世の中というものを、家族を拡大したものだと考えてしまいます。
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運悪く、冷たい家族の中で育った人は、世間もどうせ冷たいものだと思ってしまうのです。
他人に嫌われるということに、死ぬほどの恐怖を感じてしまい、ビクビクと他人のご機嫌ばかりうかがってしまいます。
子供の頃にうえつけられた、間違った感覚を捨てなければなりません。

親に愛されなかったことは不運でしたが、それはまさに、単なる不運にすぎなかった、というだけのことです。
世の中には、何も悪いことをしていないのに、交通事故で大けがをしたり、家が火事になったり、「なぜ自分がこんな目に」と思うような不運に見舞われる人は、たくさんいます。
それと同じで、不運は誰にでも起こりうることであり、仕方のないことです。
逆に、「自分には、絶対にいいことしか起こらない」と判っていたとしたら、そんな人生が楽しいでしょうか。

運が悪かったのは、自分の責任ではありません。
しかし、不運を嘆いて、心を閉ざしてしまったり、攻撃的になったりして、他人から嫌われる人間になってしまえば、それは自分の責任です。
どんなに辛くても、愛される資格を放棄してはいけません。

まず、自分が愛されたかったように、無条件に、誰かを心から愛してみましょう。
その愛が必ず報われるという保証はありませんが、怖れてはいけません。
怖れを感じたなら、それは、「相手も当然、自分を愛してくれるべき」と、見返りを要求している証拠です。
あなたが理想に描いていた本当の愛とは、そんな恩着せがましいものではなかったはずです。
本当に人を愛したとき、怖れというものは、完全に消え去ります。

物やお金を他人と分け合えば、自分の取り分は減ってしまいますが、愛は、いくら分け与えても、決して減ることはありません。
(おわり)

ありがとう ロングセラー 45刷
こころのおそうじ。(だいわ文庫)
たかたまさひろ(著)
定価 770円(税込)

イライラ、ムカムカ、カリカリ…自分の気持ち持て余していませんか?読むだけで嫌な気持ちがなくなります
メッセージ No.010-019
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