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No.117『他人を変えようとしてはいけない』

いつもイライラしている人と仲よくしたいと思う人は、あまりいません。不機嫌な人のそばにいると、こちらまで嫌な気分になります。
他人から好かれる人間になる第一条件は、「つねに上機嫌でいられること」だと言ってもよいでしょう。

ストレスをためる原因のもっとも大きなものは、やはり人間関係です。
いつもイライラしてばかりいる人は、「他人が悪いのだから、仕方がない」と思い込んでいるかもしれません。

ここで、冷静に考え直してみましょう。他人のせいでイライラさせられているのであれば、世の中のすべての人がいつも不機嫌であるはずです。
しかし、明るく上機嫌に過ごしている人もたくさんいるのです。その人と自分の違いは何でしょうか。
明るい人のまわりには、よい人ばかりが集まり、自分のまわりには、たまたま運悪く、嫌な性格の人しかいないのでしょうか。そんな勝手な理屈はありません。
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他人に腹が立つのは、自分の思い通りにならないときです。そして、他人の考え方を変えようとして、無駄なエネルギーを使い果たし、疲れてしまうのです。
「嫌な性格の人のせいで、自分はいつも不機嫌にさせられている」という人は、自ら嫌な人に執着してしまっているのです。
他人を変えようとしてはいけません。

好きな人に愛情をもって前向きな提案をするならともかく、嫌いな人を自分の思い通りに変えようとするのは、まったく無駄なことです。
自分が相手を嫌っているということは、相手も自分を嫌っているはずです。相手も自分に変わってほしいと思っていることでしょう。
嫌いな人から変わるよう命令されて、素直に受け入れられるでしょうか。

嫌いな人は、どこにでも存在します。地の果てまで逃げても、のがれることはできません。
私たちにできることは、「その人に合った付き合い方をする」ということだけです。
「絶対に自分の意見を譲らない人」には、反論しないことです。
「愚痴や悪口ばかり言っている人」は、適当にあしらっておけばよいのです。
「自慢ばかりする人」は、調子よくおだてていい気にさせておきましょう。
そして何より、付き合う必要のない人とは付き合わなければよいのです。

このように、好き嫌いで他人を分けへだてるというのは、冷たいことのように思われるかもしれません。人間としての本当に正しい道は、すべての人に心を開き、許し、受け入れるということでしょう。
しかし、そんな神様のような人が、いったいどれだけいるでしょうか。すべての人と仲よくできればそれが一番いいのですが、そもそも、それほど心の広い人であれば、人間関係に悩んだりしないはずです。
ほとんどの人は、嫌いな人に対して、ただ腹を立て、無用なトラブルを生み、ストレスをためこんでいるのではないでしょうか。それで何かが変わればよいのですが、結局、何も変わらず、自分の神経を疲れさせるだけです。
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それよりは、「嫌いな人のことは、幼稚な子供だと思って、まともに相手にしない」と考えるほうが、よっぽど明るく心豊かに生きられます。
まず自分が幸せになり、充分に他人を受け入れられる寛容さを身につけてから、嫌いな人のことも気にかけてあげればよいのです。

相手に合わせた付き合い方をするということは、自分を押し殺して他人に迎合するということではありません。自分の意志で、自分のために、自分を変えるのです。
自分も、すべての人から受け入れられているわけではありません。人それぞれに考え方は違うのですから、自分の好みに合わない人がいても、何の不思議もありません。
他人に傷つけられたときは、自分も同じようにほかの人を傷つけたことはないだろうかと思い返してみれば、腹立ちはおさまります。

「他人が変わるべきだ」と思い込んでいる人は、一生、ストレスから解放されることはないでしょう。他人が悪いのが事実だとしても、やはり自分が変わったほうがよいのです。
自分の考え方を変えることは、勇気がいることですが、自分を楽にするためだと思えば、けっして難しいことではありません。
(おわり)

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こころのおそうじ。(だいわ文庫)
たかたまさひろ(著)
定価 770円(税込)

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メッセージ No.110-119
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