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たかたまさひろ(著)

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No.151『自分の気持ちに責任をもつ』

他人から嫌な思いをさせられたとき、ささいなことであっても、深く根にもってしまうことがあります。
それがささいなことであればあるほど、根にもっているという自分の狭量さを認めたくないために、ますます相手への恨みを募らせてしまいます。
怒りというみにくい感情に支配されてしまったのは、自分の心がみにくいからではない、すべては相手の責任なのだ、と徹底的に相手を悪者にしなければ気がすまなくなるのです。

恋人が浮気をしているのではないかと疑い、嫉妬に苦しんでしまう人は、嫉妬という感情が見苦しいものであるということが判っているので、なおさら相手の不実を暴くことにやっきになってしまいます。
嫉妬心を抱かせた相手が悪い、ということにしたいのです。
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他人の嫌な面というものは、探せばいくらでも見つかります。
対人関係でストレスをためるかどうかは、他人の態度がどうであるかということよりも、自分がそれにこだわるかどうかによって決まります。

こだわりとは、自分の責任から逃れようとすることです。
不快な思いにとらわれ、そのこだわりから抜けられないときは、間違いなく、何か認めたくないことをごまかすために、言い訳を見つけようとしているのだと思ってよいでしょう。
他人に怒りを感じたとき、その責任が完全に相手にあるのだとしても、怒りという感情に対する責任は、自分でとらなくてはなりません。
怒るべきだから怒ったのなら、それでよいのです。

相手に非を認めさせなければ気がすまない、謝らせなければ気がすまない、と考えてしまうのは、もはや怒りの原因そのものではなく、自分が怒りを抱いたことに対する責任まで相手に追求しているということです。
自分の感情に対する責任から逃れる代わりに、他人に心を操られているという屈辱の中で生きなければならなくなってしまいます。

自我にはっきりと目覚め、生きがいのある人生を送るためには、自分の感情、気持ちに責任をもたなければなりません。
みにくい感情に悩まされたとしても、よいか悪いかは別として、ともかく、それを自分の感情として受け入れるのです。

不快な感情を抑えつけようとしたり、責任を転嫁してごまかしたりすれば、ますますその感情に「こだわる」ことになってしまいます。
ひとつのことにこだわっているから、視野が狭くなり、ほかの楽しみや喜びに気づくことができず、いっそう自分を陰鬱な気分へと追い込んでしまいます。
不快な感情から逃れる唯一の方法は、「そんなこと、どうでもいい」と思えるようになることです。
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自分の気持ちに責任をもつためには、まず、「好きでやっているわけではない」「人に言われたから、そうしただけ」という言い訳をやめるようにしましょう。
本当にしたくないこと、する必要のないことはしなければよいのだし、人に何と言われようと、するかどうかは自分で判断すればよいのです。

恋人に許せない欠点があるのだとしても、そういう相手を選んだのは自分だし、付き合い続けているのも自分です。
嫌いな人とは付き合わなければよいのです。
ただし、他人の欠点が気に入らないからといって、いちいち交際を絶っていたのでは、いずれ自分が誰からも相手にされなくなってしまいます。
どこまで譲り、どこまで自尊心を守るか、そのかね合いを自分で判断して決めればよいのです。
他人を変えることはできなくても、自分の他人に対する姿勢を変えることはできます。

絶対に不快な思いをしたくなければ、誰とも付き合わなければよいのに、やはりそれでは淋しいので、自分が他人との付き合いを求めているのだ、ということをはっきり自覚しなければなりません。
嫌いな人といやいやながら付き合っているのだとしても、「断って気まずい思いをするよりは、ましだ」と判断したのは自分です。
好きでもない仕事をいやいややっているのだとしても、自分の生活のために、自分が給料を得たいから働いているのです。
誰に強制されているわけでもなく、自分の判断でそうしているのです。

怒り、嫉妬、嫌悪感など、不快な感情を受け入れるのは、はじめはとてもつらいことです。
しかし、自分の感情に対する責任から逃れようとすれば、自我の分裂というさらに大きな代償に苦しめられ、自分が何をしたいのか判らないという虚しさの中で生きていかなければなりません。
どんな不快な感情も、自分の責任として受け入れることができれば、その後、どう行動すればよいかは自然に見えてくるでしょう。
(おわり)

ありがとう ロングセラー 45刷
こころのおそうじ。(だいわ文庫)
たかたまさひろ(著)
定価 770円(税込)

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メッセージ No.150-159
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