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No.182『自分の心に愛情を育てる』

自分に自信のない人ほど、他人の行動ばかりを気にかけます。
他人がうらやましく思えるのは、自分に自信がないからであり、他人の欠点が許せないのは、自分の欠点を自覚していないからです。
自分と向き合うことから逃げようとして、ますます他人のことばかり気にかけてしまうのです。

しかし、どれだけ他人のことを気にかけても、自分に自信がもてるわけではありません。
むしろ、他人を気にすればするほど、不安や劣等感は大きくなります。
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人間関係に苦しんでいる人は、たしかに何とか改善を図ろうと神経をすり減らし、必死で努力しているのでしょう。
その努力がなぜ報われないかといえば、「他人を変えるため」の努力にすぎないからです。

自分を変えるための努力であっても、その最終目的は「他人の自分に対する態度を改めさせること」だと考えてしまっているのではないでしょうか。
そして結局、いくら自分が変わっても他人が変わらないことに対して、ますます被害者意識と憎しみを募らせてしまうのです。
他人との強弱や優劣という比較によっては、本当の自信はえられません。
自分に自信をもつための第一歩は、他人への愛情を心の中に育てることです。

まわりに嫌な性格の人がいて、どうしても憎くて仕方がないというのであれば、まず自分のための学習材料だと割り切って、その人の悲しみを感じとることから始めてみましょう。
嫌いな人を好きにはなれなくても、その背景を頭で理解することはできます。

そんなに憎まれるほど嫌な性格の人は、きっと恵まれない人生を送ってきたのでしょう。
とんでもない犯罪に巻き込まれたことがあるのかもしれません。
幼いころ、ひどい虐待を受けていたのかもしれません。
家族に重病人を抱え、毎日の看病で疲れ切っているのかもしれません。
(そういう人が必ずひねくれた性格になるというわけではありません)

嫌いな人への接し方は、ふたつにひとつです。
「相手を不幸の淵から救い出してあげたいという熱意をもって、徹底的に付き合う覚悟で臨む」か、それができないのであれば、「相手にせずそっとしておき、心の中で同情する」かのどちらかです。
他人へのよけいな執着という「心の疲れ」を取りのぞけば、自然に他人を愛したいという欲求は沸いてくるものです。
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愛情の喜びは、他人に喜びと安らぎを与えてあげたい、不安や苦しみを取りのぞいてあげたい、と思う気持ちから生まれます。
他人のために何かをすることは、自分の価値を引き出し、自分の心を豊かにすることです。たとえ見返りがえられなくても、何も損をするわけではありません。
自信がないから人を愛せないといっていては、いつまでたっても愛情は生まれません。
自ら他人のために行動を起こすことによって、愛情は芽生え、育つのです。

一方的に他人に愛情を与えるだけでは、卑怯な人間に利用されてしまうのではないかと心配する人もいるかもしれませんが、そんなことはけっしてありません。
他人に利用されてしまう人というのは、自分が何をすればいいのかが判っていない人です。
自分の「したいこと」がはっきりしている人は、「したくないこと」もはっきり主張することができます。
他人から何かを要求されたとき、それが自分にとっても相手にとってもよくないことだと思えば、はっきり断るのも愛情のうちです。

自分の意志に目覚め、自分の心は自分のものであるという自覚をもった人は、同様に他人の心は他人のものであるということも尊重できるようになります。
自分に自信のある人は、他人からの評価がえられなくても、自分の意志で積極的に何かに取り組んだことに対して、過去の自分と比較し、その成長を自分で評価することができます。
本当の自信は、他人によって傷つけられるものではないのです。
自分が自分の心につくり出した愛情は、絶対に自分を裏切りません。
(おわり)

ありがとう ロングセラー 45刷
こころのおそうじ。(だいわ文庫)
たかたまさひろ(著)
定価 770円(税込)

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メッセージ No.180-189
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