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No.284『自分の幸せは自分でつくる』

20代半ばのA子さんは、恋愛において、いつも同じパターンの失敗を繰り返しています。
彼氏は、はじめは優しくしてくれるのですが、だんだん怪しい行動をとるようになり、A子さんが問いつめると浮気をしていた、という結果に終わるのです。
A子さんは、「どうせ、男はみんな浮気をするんだ」と思い込み、新しい恋人ができても、こっそりメールをチェックしたり、かまをかけて反応を試したりしてしまいます。そんな自分に嫌気がさしているのですが、やはり男性に裏切られ続けてきた不信感から、まず相手を疑ってかかってしまうのです。
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恋人に浮気をされないために、どうすればよいか。
それは、相手が浮気をしないように厳しく監視することではありません。
「相手の人間性としっかり向き合い、どういう人と付き合うべきかを自分で選ぶ」ということです。
恋人の浮気を疑ってしまうということは、自分が相手を「隠れて浮気をするような人間」だと見なしているということです。
「真面目で、誠実で、思いやりがあるが、唯一の欠点は浮気をすること」などという人はいません。浮気をしかねないと思われるような不誠実な人を恋人に選んだことが問題なのです。

現在、恋人が実際に浮気をしているかどうかということは、たいして重要ではありません。
平気で浮気をするような人なら、今はたまたま浮気をしていなくても、それは単に機会に恵まれなかっただけで、いずれあわよくばと狙っていることでしょう。
自分が「そのような性格の人と付き合い続けるべきなのか」ということを考え直さなければならないのです。

浮気性の人は、たいてい口がうまいものです。異性を褒め、もち上げ、どうすれば相手がよろこぶかを知っています。
それは人間の長所には違いありませんが、心ない人がこれを利用すれば、他人を思い通りに操る武器にもなりえます。
A子さんはきっと、自分をいい気分にさせてくれる人が好きなのです。相手の人間性や価値観などを考慮せず、「自分に甘い言葉をかけてくれた」という点だけで恋人を選んでいるから、「飽きられたら終わり」となってしまうのです。

「男はみんな浮気をする」のではありません。A子さんが恋人に選ぶようなタイプの男が、浮気をするのです。
他人に不信感をもっている人ほど、相手の人格としっかり向き合おうとせず、表面的な言葉だけに惑わされるので、かえってだまされやすいのです。
「他人がどう言ったか」ではなく、「どういう性格の人が、そう言ったのか」を考えて判断しなければなりません。

ある女性が、既婚の男性から「君のことが好きだ。妻とはいずれ別れるつもりだから、付き合ってほしい」と言われました。
彼女も彼のことが好きだったので、その言葉はとてもうれしいものでした。
しかし、すぐに付き合いはじめるべきではありません。
彼女が彼の愛情を信じているなら、「では、まず奥さんと離婚してください。その後で正式にお付き合いしましょう」と言うべきなのです。
「今すぐに身も心も捧げて、彼の気持ちをつなぎとめておかなければ、彼は離れていってしまうかもしれない」と考えるのであれば、本当に彼を信用していることにはならないのです。
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「他人を信用する」とは、「すべての責任を相手にゆだねる」ことではありません。自分の人生は、最後には自分で責任をとらなければならないのです。
「自分で責任をとる」という自覚に目覚めれば、「自分に選ぶ権利がある」という意識が芽生えてくるでしょう。
また、「自分に選ぶ権利がある」という意識が、「言い訳はできない」という覚悟と責任感を生むのです。
細かな損得勘定においては、他人に利得を奪われることもあるかもしれません。しかし、自分が幸せになることの責任は、自分自身にあるのです。

他人を信じるために必要な心構えは、「原則として、自分の幸せは自分でつくり上げるのだ」ということです。
幸せに生きるために、まわりの他人の存在は欠かせませんが、他人はあくまでその幸せに「協力してくれる人」、あるいは幸せを「確認してくれる人」にすぎません。他人はけっして自分の人生の「管理責任者」ではないのです。

自分の本当の幸せが判るようになれば、むやみに他人を疑うこともなくなるでしょう。
他人を疑ってしまうのは、「人をだまして、自分だけ幸せになろうとする人が許せない」と考えているからです。
しかし、人を裏切ってえられる幸せなど、本当の幸せではありません。
他人に裏切られたときは、「その人が、自ら損な選択をしただけ」と軽く受け流しておけばよいのです。
平気で嘘をつく人、浮気をする人は、「誰からも真剣に愛されない」という重い罰をすでに受けています。それはあくまで相手の不幸であって、自分の不幸ではありません。
自分は自分で、いちずに本当の幸せを目指していけばよいのです。
(おわり)

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こころのおそうじ。(だいわ文庫)
たかたまさひろ(著)
定価 770円(税込)

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メッセージ No.280-289
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